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ジェフ・ベック(Jeff Beck)/エレキギタリスト名鑑

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常に時代の先鋭であり続ける孤高のリアル・ギタリスト

出生:1944年6月24日
出身地:イングランド ウォリントン
ジャンル:ロック、ブルース、ジャズ
活動バンド:THE YARDBIRDS,JEFF BECK GROUP,solo,他
主な使用ギター:フェンダー・ストラトキャスター、フェンダー・テレキャスター、ギブソン・レスポール、他

おすすめCD

Blow By Blow/Jeff Beck(’75年)

ジェフのソロ名義1作目にして、オール・ギター・インストという手法のお手本となった大ヒット作。当時隆盛だったフュージョン音楽へ与えた影響も絶大。

おすすめ動画

Cause We’ve Ended As Lovers

略歴

小学校に通い始める頃から母親の意向によりピアノのレッスンを受け始めるが、12歳でアート・スクールに入学すると’50年代中期過ぎの当時、イギリスでも大流行していたエルヴィス・プレスリーやチャック・ベリー、ジーン・ヴィンセントといったアメリカのロックンロール/ロカビリーに興味を惹かれ、友人が所有していた弦が3本しか張られていないガット・ギターを手にすることになる。

エレクトリック・ギター入手後も、ロカビリーのクリフ・ギャラップ、スコッティ・ムーア、ブルースのB.B.キングにジョン・リー・フッカー、ジャズのバーニー・ケッセルやケニー・バレル等、ジャンルを超えて、名手と謳われていたギタリストの作品を聴きまくり、その中でもジェフがより強い興味を示したのがレス・ポールだった。

そうして10代後半になると、まずは自身初のバンドとなるデルトーンズに参加し、続いて’61年には学校のブルース好きの仲間を集めてナイト・シフトを結成。ローカル・クラブから出演オファーも舞い込み、プロとしてのスタートを切る。

この時、出入りしていたクラブでトリを務めていたニール・クリスチャン&ザ・クルセイダーズのギタリストがジミー・ペイジであり、年齢も音楽の嗜好も近かった2人はすぐさま意気投合。ジェフは後にペイジの家に出入りしていたミュージシャン仲間とトライデンツを結成するも、活動は立ち行かず。時々来るセッションの仕事と車の修理等のバイトで生計を立てていた。

状況が変化するのは’64年。ザ・ヤードバーズを脱退したエリック・クラプトンはその後任にペイジを推薦。しかしペイジはこれを断り、代わりにジェフを推し、’65年3月にはジェフの加入が正式にアナウンスされる。後にペイジも加わることとなるが、2人のリード・ギタリストの共存は長くは続かず、孤立していったジェフは’66年後半にバンドを脱退。

以後、ソロ・シングルをリリースする傍ら、自身のバンド結成のために奔走し、幾多のメンバー・チェンジを繰り返した末、ジェフ・ベック・グループの“第一期”作品となる『Truth』(’68年)、『Beck-Ola』(’69年)をリリースする。テンション高く響くジェフのギターはその名を世に轟かせるにも十分なインパクトを放っていたが、様々な確執も生んだバンドはあえなく解散してしまう。

ジェフはカーマイン・アピス(dr)、ティム・ボガート(b)とのバンド結成を画策するが、車の事故で重傷を負い計画は頓挫。その後“第二期”ジェフ・ベック・グループでソウル/ファンク色の強い2作品を発表し、’72年には宿願のパワー・トリオ:ベック・ボガート&アピスを始動させ、強烈なインタープレイが刻まれたスタジオ策とライヴ盤(’73年の初来日公演を収録)を残している。
そして’75年、ギター・インストゥルメンタル・アルバムの金字塔『Blow By Blow』(’75年)を発表。

レスポールとテレキャスターのタイトなトーンでジャズ/ファンク要素を高レベルで“クロスオーヴァー”させた同作、そしてストラトキャスターを極限まで駆使した翌年の『Wired』(’76年)にて1つの絶頂期を迎え、続く『There & Back』(’80年)を加えた“ギター・インスト三部作”にてギター・ソロイストとしての地位を確固たるものに。

’85年にはヴォーカル入りのポップな作風の『Flash』(’85)で物議を醸したりもしたが、’89年の『Jeff Beck’s Guitar Shop』(’89年)では、また新たなギター・インストを提示し、改めて自身のアイデンティティを明確にした。

しかし以後10年間、作品のリリースがなかったジェフだが、’99年にデジタル・ビートを大胆に取り入れた『Who Else』(’99年)を発表すると、『You Had It Coming』(’00年)、『Jeff』(’03年)の“デジタル・ロック三部作”を立て続けに発表し、第2の全盛期とも言えるアクティヴな活動を展開。

マイペースながらも常に時代の先を行こうとするその先進的かつ挑戦的なアプローチこそが“孤高”たる所以であり、それは現時点での最新作『Emotion & Commotion』(’10年)でもまた様式を変えつつ、しっかりと貫かれている。

関連書籍

書籍「ロック・ギター・トリビュート 特集●ジェフ・ベック 50年の軌跡

Jeff Beck50年の軌跡と題して、来日ライブの歴史、機材、楽器、奏法、交友関係、ディスコグラフィなど様々な角度からJeff Beckを検証しています。
(↓Amazonより引用)
相次ぐ大物アーティストの来日が目白押しの2014年…エリック・クラプトンに続き、三大ギタリストのひとりであるジェフ・ベックが4年ぶりの来日を果たす。デビュー50周年を迎え、その研ぎ澄まされた感性と常に進化し続ける孤高のスーパー・ギタリスト、ジェフ・ベック。偉大なる50年の断面をギター&テクニック面を中心に紐解きます。

当サイトで紹介したジェフ・ベックの名曲

Cause We've Ended as Lovers(ジェフ・ベック)
情緒あふれる名曲! 曲名:Cause We've Ended as Lovers 演奏者:ジェフ・ベック(Jeff Beck) 楽器:エレキギター(band) 収録CD:「Blow By Blow」 収録DVD:「ライヴ・アット・ロニー・ス...
Jeff's Boogie(ジェフ・ベック)
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