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カルロス・サンタナ(Carlos Santana)/エレキギタリスト名鑑

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情熱のギターをラテン・ビートに載せて奏でる哀愁の名手

出生:1947年7月20日
出身地:メキシコ ハリスコ州アウトラン・デ・ナヴァロ
ジャンル:ロック、ブルース、他
活動バンド:SANTANA,SANTANA BROTHERS,他
主な使用ギター:PRSギターズ・シグネチュア・モデル、ギブソン・SG、ヤマハ・SG、他

おすすめCD

Amigos/SANTANA(’76年)

’70年代サンタナの代表作であるこのアルバムの肝は、カルロスの泣きの真髄が遺憾なく発揮されたインスト「Europa(Earth’s Cry Heaven’s Smile)」だ。

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略歴

ロックにラテンを融合させた先駆者は、情熱と官能の表現者であり、今や最も成功したギタリストの1人である。

カルロス・サンタナはヴァイオリニストである父親ホセ・サンタナから、5歳の時にヴァイオリンを教えられるという、音楽的には良好な環境に育った。ただし、ティーンエイジャーになるとロックンロール、ブルースに傾倒し、14歳でギターを手に入れると、B.B.キング、フレディ・キング、チャック・ベリー等のプレイに没頭。15歳の頃にはティファナのバーで演奏している。

19歳でサンフランシスコに移ったカルロスは、ジョン・コルトレーンやマイルス・デイヴィス等のジャズ、またサルサにも影響を受け、音楽的な幅をここで大きく広げている。しかしながら、ラテン音楽という自身のアイデンティティを忘れることはなかった。この地でカルロスはサンタナ・ブルース・バンドを立ち上げているが、フィルモアのオーナー、ビル・グレアムにマネージメントを委ねた頃から、ラテン色を鮮明にし、そしてバンドは“ブルース”を取り去ったサンタナに改名している。

カルロスの名を初めて世に広めたのは、アル・クーパーとマイク・ブルームフィールドが中心となったライヴ・セッション・アルバム『Live Adventures of Mike Bloomfield & Al Kooper』(’69年)だった。そもそもはプロジェクト途中に病気で倒れたブルームフィールドの代役としての参加だったが、当時全くの無名だったカルロスにとっては大きなプロモーションの場になった。

さらに伝説とされるウッドストック・フェスティヴァルにも、ビル・グレアムのプロモーション力のおかげもあって、サンタナはデビュー前ながらの出演という大抜擢。当時としては他に類を見ないラテン・ビートとロックの融合したサウンドは、会場を埋め尽くした数十万人のオーディエンスを熱狂させた。そしてその成功の余波を買い、同年に『Santana』(’69年)で鳴り物入りのデビューを果たす。

続く翌年リリースの2nd『Abraxas』(’70年)にて、サンタナは大ブレイク。この作品は、全米アルバム・チャート6週連続No.1、シングル・カットされた「Black Magic Woman – Gypsy Queen」も最高位4位を記録している。

この後も、若き天才ギタリスト:ニール・ショーンの参加等も挟みつつ、メンバーチェンジを繰り返しながら活動を進めたサンタナは、’76年『Amigos』にて「Europa(Earth’s Cry Heaven’s Smile)」というギター・インストのスタンダードを生み出す。カルロスの官能的な“泣き”のセンスが発揮された名演である。

これと前後するが、カルロスはジョン・マクラフリンの影響で、インドの導師スリ・チンモイの教えに従い“ディバディップ”という法名を授かっている。そして’73年にはマクラフリンとのジョイント作『Love Devotion Surrender』を発表。こちらでは、ジャズ的なプレイに傾倒する様が確認できる。カルロスはバンド形態=サンタナでの活動をメインとしつつも、こういったコラボレーションやソロ名義での音源発表も精力的に展開。’94年にはホルヘ・サンタナ(実弟)、カルロス・ヘルナンデス(甥)とのサンタナ・ブラザーズでもアルバムをリリースしている。

既にロック界の君臨していたサンタナに、新たな転機が訪れるのは、デビューからちょうど30周年を迎えた’99年の事である。エリック・クラプトンを始めとした豪華ゲスト陣を迎えて製作した『Supernatural』(’99年)は、1500万枚以上というアルバム売上を記録。シングル・カットされた「Smooth」は12周に渡ってチャート1位を独占し、結果、同アルバムはグラミー賞の9部門制覇というモンスター級の大成功を収めるのである。

この『Supernatural』以降、サンタナのアルバムは『Shaman』(’02年)、『All That I Am』(’05年)と、オールスター共演ものが続いている。

Guitar Heaven: the Greatest Guitar Classics of All』(’10年)も同様で、しかもその内容は、ジミ・ヘンドリックス、ディープ・パープル、デフ・レパード等、誰もが知っている名曲をカヴァーしたという、また新しいスタイルの作品であった。

関連書籍

書籍「天才ギタリストカルロス・サンタナ

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