嵐のようなプレイでシーンを駆け抜けた魂のテキサス・ブルースマン
出生:1954年10月3日
出身地:アメリカ テキサス州ダラス
ジャンル:ブルース、他
活動バンド:STEVIE RAY VAUGHAN AND DOUBLE TROUBLE、他
主な使用ギター:フェンダー・ストラトキャスター、他
おすすめCD
Couldn’t Stand the Weather/STEVIE RAY VAUGHAN AND DOUBLE TROUBLE(’84年)
おすすめ動画
Scuttle Buttin’
略歴
’80年代に颯爽と登場し、ブルース・ギターの概念を覆したのがスティーヴィー・レイ・ヴォーンである。3歳年上の兄であるジミ・ヴォーンの影響でR&R、ブルースにのめり込み、8歳でギターを手にする。
13歳の頃には兄のバンドであるテキサス・ストームに加入(ベーシストとして参加)した後、様々なバンドを渡り歩いて経験を積んだ。そしてスティーヴィーは’78年にダブル・トラブルを結成。強力なライヴパフォーマンスによって地元におけるヒーローとなった。
’82年、スイスでのモントルー・ジャズ・フェスティヴァルに出演。この時、オーソドックスなブルースを期待していた聴衆は、ダブル・トラブルの激しいパフォーマンスにブーイングを浴びせるのだが、このステージを観ていたデヴィッド・ボウイはスティーヴィーに目をつけ、自身のアルバム『Let’s Dance』(’83年)への参加を要請した。
この作品でのプレイが世界中のリスナーの間で大きな話題となると、続けてダブル・トラブルでのデビュー作『Texas Flood』(’83年)もリリースされ、当時停滞気味だったブルース・シーンに活況を取り戻させることとなった。
スティーヴィーのパワフルなプレイは、ロック、ジャズ等の影響も内包しており、ブルース・ファンのみならず幅広い層のリスナーに指示されて、’84年の2nd『Couldn’t Stand the Weather』の「Voodoo Chile」(ジミ・ヘンドリックスのカヴァー)がグラミー賞にノミネートされる栄誉も経験している。しかし彼には重度のドラッグ・アルコール癖があり、’86年には入院する事態となってしまう。
ようやくその身をクリーンにしたスティーヴィーは、『In Step』(’89年)で完全復活。ジェフ・ベックとの全米ツアーや、兄ジミ・ヴォーンとのヴォーン・ブラザーズ結成で、これまで以上に活発な活動を展開していた。
しかしその矢先であった。1990年8月27日、エリック・クラプトン等と共演したアルパイン・ヴァレーでのコンサート終了後、移動のために乗ったヘリコプターが墜落。デビューから僅か7年で、スティーヴィーはこの世を去ってしまったのである。
関連書籍
書籍「ヤング・ギター[コレクション] Vol.9 スティーヴィー・レイ・ヴォーン」
スティーヴィー・レイ・ヴォーンの代名詞“#1”を始めとした84~85年時の使用ギター一挙、バイオグラフィー、1985年の来日インタビューから1989年のラスト・インタビューまでを完全掲載、1971-1990 完全ディスコグラフィーなど、スティーヴィー・レイ・ヴォーンの軌跡を詳細に知ることが出来ます。
スティーヴィー・レイ・ヴォーンの伝記本です。11歳で思いのままにギターを弾き、ギターと共にドラッグとアルコールに溺れた日々、その地獄からの再生、1990年の悲劇的な最後まで、波乱に富んだ人生が克明に描かれています。
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