天性のセンスで日本ロック・シーンを牽引してきた別格的カリスマ
出生:1956年3月23日
出身地:日本 島根県松江市
ジャンル:HR/HM、ブルース
活動バンド:BOWWOW,VOW WOW,WILD FLAG,solo,他
主な使用ギター:ヤマハ・HR、ヤマハ・SG、他
おすすめCD
Signal Fire/BOWWOW(’77年)
おすすめ動画
Heart’s on Fire
略歴
’76年に『吼えろ!BOW WOW』で鮮烈なデビューを飾ったBOWWOWは、日本のハード・ロックを扉を開き、まさに礎を築いた伝説的な存在でありながら、現在も精力的な活動を続けている。
その中枢的な存在である山本恭司。高校の同級生だった俳優の佐野史郎とは音楽仲間で、地元ではアマチュアとして活動していたが、本格的にプロを目指すべく、高校卒業後に東京でネム音楽院(現ヤマハ音楽院)に進む。この時点で天才的なギター少年として一部で注目されていた山本は、プロデューサーに引き合わされた斉藤光浩(vo,g)等とのバンド結成に参画する事になる。
当初は事務所がアイドル・バンドとしてデビューさせる計画を練っていたのだが、山本がリーダーシップを執る形で、本格的ロック・バンドに変身。これがBOWWOWの誕生だった。
デビュー作の「Heart’s on Fire」がラジオでかかった際、誰もが海外のバンドだと思ったという逸話があるが、それだけ当時の日本には珍しいハードでリアルなロックだったということだ。
’70年代末からは事務所の戦略で歌謡曲路線に移行し、デビュー時の勢いを失うが、NWOBHMの追い風を受けてHR/HM路線に戻り、息を吹き返す。この頃BOWWOWは英国レディング・フェスティヴァルに出演して大喝采を浴び、海外進出への弾みをつけている。
NWOBHM – wikipedia
NWOBHM(ニュー・ウェイヴ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィメタル、New Wave Of British Heavy Metal)は、1970年代後半のイギリスで勃発した音楽ムーブメント。”N.W.O.B.H.M.”と表記されることもある。その年代にデビューし活動したバンドに対しNWOBHMのカテゴライズをすることはあるが、メロディやサウンドを指すものでは無い。
’83年に斉藤が脱退してからは新メンバーと共にVOW WOWとしての活動に移行。より荘厳なサウンドに変貌して絶賛を浴びた。後に活動拠点とする英国ではミュージシャンズ・ユニオンへの加盟を許可される等、’90年の解散まで国内HR/HMシーンのトップを突き進む活躍を見せた。
これ以降山本はWILD FLAG、それを発展させた新生BOWWOWを経て、’98年以降はオリジナル・メンバーの復帰したBOWWOWとソロでの活動を両立している。
デビュー当時から圧倒的な速弾きやトリッキーな“技”等、その卓越した腕前には定評があったが、テクニック至上主義ではなく常にメロディを感じさせる、“静”と“動”の使い分け、そして徹底したトーンへのこだわりこそ、彼の最大の魅力だろう。
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